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法律記事MONOLITH LAW MAGAZINE

風評被害対策

ライブドアブログの口コミを削除する方法

風評被害対策

ライブドアブログの口コミを削除する方法

ライブドアブログとは

ライブドアブログとは、韓国のIT企業ネイバーの子会社である、LINE株式会社が運営する国内大手のブログサービスです。数百万ものブログが開設されています。ライブドアブログでは、一般人や著名人、企業が執筆様々なカテゴリーのブログ(絵日記、グルメ、趣味、ビジネス、政治、スポーツなど)や、5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)などのまとめサイトなど多岐にわたるブログが展開されています。中には、アダルト(成人向け)カテゴリのブログなども存在し、書き込みの自由度の高いことが特徴の一つといえます。

このようにライブドアブログには様々なコンテンツが存在するので、Googleなどの検索エンジンでワード検索をすると、調べたいことに近い内容を含んだライブドアブログが表示されることも多いでしょう。また、ライブドアニュースからは人気のブログを読むことができるので、ニュースの情報源として活用される方も多いでしょう。

一方で、ライブドアブログは無料で登録し誰でもブログを書くことができるので、不確かな情報や、誹謗中傷や名誉毀損の内容を含むブログ記事が公開されてしまう可能性が多分にあります。この点、ライブドアブログでは、書き込みの自由度が高く、削除方針についてもライブドア側からの積極的な削除措置や監視体制が存在しません。実際に、差別的な内容を含んだ記事やブログなども散見されるのが実情です。

ライブドアブログに投稿されるネガティブな口コミとは

ライブドアブログは無料で登録し誰でもブログを書くことができる為、誹謗中傷を含むネガティブな記事を書かれるケースも

ライブドアブログは誰でも開設することのできるブログサービスなので、好ましくない記述や表現が含まれる記事が存在します。ライブドアブログはカテゴリが多岐に渡り、想定パターンも多岐にわたりますが、想定されるネガティブな記事の一例を紹介します。

ブログ作成者による記事内での誹謗中傷

例えば、「モ〇〇ス販売株式会社はゴミ!大嫌い!最低!」という旨の記事が公開されていたとしましょう。自身がモノリス販売株式会社側であったとしたら、営業妨害の書き込みに他なりません。誹謗中傷として、直ちに削除されるべき書き込みといえます。

ところで、ライブドアブログの削除方針では、「1.掲載内容が、弊社では権利侵害であると判断できないものについて」は直ちに削除できないとしています。そしてこの書き込みは、ライブドアブログ側からみれば、「モ〇〇ス販売株式会社」がモノリス販売株式会社のことを指しているのか、全く別の会社なのかわかりません。また、この記事が、ただの感想なのか、誹謗中傷なのか簡単には判断がつきません。そのため、同1に該当し、直ちに削除を依頼することが難しくなってくる類型といえます。詳しくは後述をご参照ください。

まとめサイト内で本人特定が可能な個人情報が掲載

個人情報を含んだ記事は、その内容や本人の捉え方、社会的影響によっては好ましくない記事であり、プライバシー侵害にあたります。このような書き込みは、一度書き込まれてしまったらそのプライバシーを回復できない可能性があるので、直ちに削除されるべき内容といえます。これについて、削除を依頼するには、まとめサイト等ブログの運営者に直接依頼する方法、ライブドアブログに削除を依頼する方法のの2つがあります。

また、まとめサイトブログは、本来2ちゃんねるや5ちゃんねるといった他サイトに掲載された書き込みを転載しているものにあたるので、まとめサイトの書き込みを削除するだけでなく、転載元の書き込みを削除しないと、インターネット上からの完全削除ができません。詳しくは、下記記事を参考にしてみてください。

コメント欄に含まれる誹謗中傷やプライバシー侵害

例えば、グルメブロガーの記事に、「A洋菓子店」の訪問記が掲載されていたとします。その記事本文自体は肯定的な内容で、何ら問題がないとしても、コメント欄に、「ここのケーキは毒ですよ。賞味期限切れの食材を使っているとかっていう噂です。近所の人は誰も食べませんよ。」など、ネガティブなコメントが残されていたとします。このような場合でも、風評被害に繋がりますので、洋菓子店にとっては削除したい内容といえます。

しかし、コメントを書いた人は当然ブログ管理者以外であり、簡単に特定できないので、削除は難しいようにも思えます。この点、ガイドラインによると、コメントの権利義務は、ブログ管理者に帰属することになっています。そのため、ブログ本文に対する削除依頼と同様に、ブログ管理者もしくはライブドアブログに対して行えばよいということになります。

利用規約違反で削除請求する方法

ライブドア利用規約

ライブドア利用規約「1.4 禁止行為」には、禁止事項が列挙されています。この各号に該当する事由が削除したい口コミにあれば、削除対象となりえるでしょう。そして、1.4.2には禁止事由に該当した場合の効果が規定さています。これにより、ブログ利用停止や送信防止措置(削除)等の処分がされる可能性があるといえます。

ライブドア利用規約「1.4 禁止行為」画面より

削除依頼を行う方法

ライブドアはサービスの自由度が高く、削除の基準も後述のように厳しいので、時間を短縮したいならば、ブログ管理者に直接削除依頼をする方が早急な場合もあります。しかし、ブログ管理者からの対応がない、身元がわからないなどの場合は、ライブドアに削除依頼をすることになります。ライブドアではライブドアブログを含む全サービスを対象として、お問い合わせフォームを用意しています。ここから、削除依頼を行うとよいでしょう。

お問い合わせフォーム画面

利用規約違反として削除依頼を行う時の例

お問い合わせの内容は、このフォームに従い、どのブログに関するものなのか具体的に示して、ライブドアブログ側が特定しやすいように配慮しましょう。ライブドアのお問い合わせフォームでは、可能な限りスクリーンショットを利用することを推奨しています。利用規約違反や権利侵害にあたる記事のスクリーンショットを、URLと併せて添付するとよいでしょう。

カテゴリ選択については、「権利侵害の申し立て」「利用規約違反の報告」のどちらかを選びましょう。この2つの違いについて、主にプライバシー侵害、名誉権侵害、著作権侵害など自己の法的な権利を侵害する場合が前者にあたり、それ以外の利用規約違反が後者にあたります。削除依頼をする根拠として、どのような主張をするのかを考えて、適切なカテゴリを選択しましょう。

「利用規約違反の報告」を選択した場合のフォーム画面より

今回は、先ほどの例で紹介したような、「モ〇〇ス販売株式会社」に対する「ゴミ!」という中傷表現を含む記事を削除したい場合を例にとります。まずは、カテゴリ「利用規約違反の報告」「その他」を選択し、当該記事のURL、スクリーンショットを添付します。対象URLの問題点はこのように書くとよいでしょう。

お世話になります。モノリス販売株式会社広報部と申します。本記事の削除をお願い致します。この口コミの3行目から、「モ〇〇ス販売株式会社はゴミ!大嫌い!最低!」旨の記述がされています。
モ〇〇ス販売株式会社は、弊社のことを指しているもの思います。そして、「ゴミ!大嫌い!最低!」というのは中傷表現であり、利用規約1.4.1.3「他者を差別もしくは誹謗中傷…する行為」にあたります。また、名誉権侵害にも該当します。このような書き込みがあると弊社製品の販売や営業活動に悪影響ですので、削除をお願いしたいです。よろしくお願い致します。

ライブドアの削除方針

上記では、削除依頼の方法について解説しました。しかし、ライブドアでは、利用規約の他に、「削除方針について」という方針が公開されています。


削除方針についての説明ページより
「権利侵害」に関する掲載について

簡単にいえば、「2.掲載内容が、権利侵害のおそれ、あるいは法律に抵触するおそれがあると判断されるものについて」は、速やかに削除されるが、「 1.掲載内容が、弊社では権利侵害であると判断できないものについて」、まずはブログ管理者に削除に同意するかを確認し、同意が得られない場合は、利用規約に抵触する場合なら削除、利用規約に抵触しなければ削除できない、ということになります。

先ほどの例の場合は、利用規約違反にあたるかどうか、また権利侵害のおそれがあるかの判断が難しい場合ですから、「1」にあたり、時間がかかる上、削除をされない可能性が多分にあります。そして、削除がされなかった場合は、違法であるとして法的手段に訴えることになります。

違法だとして削除請求する場合

ライブドアでは記事削除の基準が厳しく、違法性を立証する困難な場合、どのような手段がいるのでしょうか。

法律上取りうる手段

権利侵害など、法律に抵触する内容であれば弁護士を通じて削除を裁判上で争うことができます。まず、インターネット上の風評被害対策に関連する法的にとりうる手段には、大きく分けて

  • 送信防止措置請求による自主的削除の依頼
  • 投稿記事削除請求・仮処分の申立て 
  • 発信者情報開示請求(IPアドレスの開示請求、住所氏名の開示請求)
  • 損害賠償請求(投稿者を特定できた後の損害賠償請求)

などがあります。この中でも、削除に直結する請求は、送信防止措置請求または、投稿記事削除請求、及び仮処分の申立てになります。

法律上主張するべき内容

では、法律上で削除の請求をしていくには、まず考えられるのは「名誉毀損」の主張をすることです。名誉毀損は、

  • 「公然と」
  • 「事実を摘示し」
  • 「人の名誉を毀損する」

の全てに該当する事実があるときに成立します。

例として、「A洋菓子店のケーキは毒ですよ。賞味期限切れの食材を使っているとかっていう噂です。近所の人は誰も食べませんよ。」という真実でない内容に基づくコメントが掲載されていた場合、1から3の要件をみたすのか、具体的に見ていきましょう。まず、今回のようにライブドアブログなどインターネット上における投稿は、インターネット上で不特定多数の人物が閲覧することが可能な状態に置かれているといえるので、「公然と」といえます。

次に、「事実の摘示」とは、人の社会的評価を低下させるに足りる具体的事実を告げることをいい、真実か虚偽であるかを問いません。今回、賞味期限切れの食材を使っているという情報は、食品衛生法違反の事実を示すコメントであり、社会的評価を低下させるに足りるといえます。

最後に、「毀損した」というためには、実際に社会的評価が害されていなくても、その危険性が抽象的に存在すれば足り、名誉が現実に侵害されている必要はありません。実際に問題となっている投稿がネットニュースやSNSで不特定多数の人に閲覧され、洋菓子店に対し非難や抗議が殺到したことを証明する必要はありません。その危険性が客観的に存在することがいえればよいということになります。名誉毀損の詳しい成立要件等は下記の記事にて詳細に説明していますので参考にしてください。

裁判所を通した方法(仮処分)による削除

名誉毀損など、上記のような法律違反の指摘をして削除を求めるには、まずは、送信防止措置請求の方法をとるのが通常です。しかし、送信防止措置請求は裁判所を通さない削除依頼の方法で、プロパイダ(ライブドアブログ)による自主的な削除を求めるものです。ライブドアブログでは、利用規約において、法律上削除されうる場合があるなどを明記していますので、この方法によって削除される可能性が高いといえます。もっとも任意手段なので、判断によっては、削除は行われないこともありえます。

これに対し裁判所を通した手続きでは、裁判で削除が認められれば判決による拘束力が生じるので、プロパイダ(ライブドアブログ)は強制的に削除に応じることになります。このため、送信防止措置が認められなければ、裁判手続に移行することが効果的です。なお仮処分とは、民事保全法に規定されている方法で、一刻も早い解決が求められる場合に、正式な訴訟によって確定判決を得る前に暫定的な処分を求めるものです。今回のような誹謗中傷の口コミなどは、一度拡散してしまうと回復困難な損害が生じるおそれが多分にあるので、仮処分の制度を利用して一刻も早い情報の削除を求めることが有効的です。仮処分命令が発令されると、裁判所が相手方に投稿を削除するように命令しますので、相手方は削除に応じることになります。

仮処分の場合、風評被害対策にノウハウのある弁護士へ相談を行えば、依頼から削除まで、2-3ヶ月程度で実現できるケースが多く有効的な手段といえます。誹謗中傷や風評被害を受けた場合の当該記事の削除、仮処分の手続きに関しては下記の記事にて詳細に説明しています。

仮処分による投稿者特定

仮処分による投稿者特定について、弁護士に依頼を行えば、いわゆる発信者情報開示請求で投稿者のIPアドレスなどの情報を開示し、投稿者を特定することができる可能性があります。これをすると、特定された発信者に対して、誹謗中傷投稿により被った損害について損害賠償請求を求めることができるようになります。これらの手続の流れに関しては下記記事にて詳細に解説しています。

まとめ

ライブドアブログは、様々なカテゴリの記事やブログが存在し、そこから様々な情報や思想や意見が得られる点でとても有益なサイトです。しかし、その表現や記述の自由度が高い分、様々な風評被害や権利侵害が想定されます。

ライブドアでは記事削除の基準が厳しく、違法性を立証する困難度が高いといえます。専門的な内容や手段を含むので個人で行うのは難しく、また法律行為になりますので、弁護士の力が必要になります。まずは、弁護士に相談して、当該口コミが権利侵害にあたるのか、法律に抵触しているかどうかを判断してもらいましょう。

弁護士 河瀬 季

モノリス法律事務所 代表弁護士。元ITエンジニア。IT企業経営の経験を経て、東証プライム上場企業からシードステージのベンチャーまで、100社以上の顧問弁護士、監査役等を務め、IT・ベンチャー・インターネット・YouTube法務などを中心に手がける。

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