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YouTubeでチャンネルまたはアカウントが停止されるのはどんな場合?ガイドラインを解説

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YouTubeでチャンネルまたはアカウントが停止されるのはどんな場合?ガイドラインを解説

YouTubeで収益を得ているYouTuber・VTuberにとって、YouTubeでチャンネルまたはアカウントが停止されることは重大な被害を生むことになるため、絶対に避けなければなりません。そのためには、YouTubeにおけるルールをよく理解しておく必要があります。

ここでは、どのような場合にYouTubeでチャンネルがアカウントが停止されるのかについて、ガイドラインに沿って解説します。

YouTubeでチャンネル・アカウントが停止される2つの理由

YouTubeでは、チャンネルまたはアカウントが停止される場合があります。停止されたユーザーは、他のチャンネル・アカウントの使用・所有・作成ができなくなることもあります。チャンネルが停止されると、ユーザーには停止の理由を説明するメールが送信されます。

YouTubeヘルプの「コミュニティガイドラインの適用」にある「チャンネルまたはアカウントの停止」によると、チャンネルまたはアカウントが停止される理由には、大きく分けると次の2つがあります。

  • コミュニティガイドラインや利用規約の違反
  • 著作権侵害の申立て

ガイドライン違反によるチャンネル・アカウント停止

コミュニティガイドラインや利用規約の違反による停止

コミュニティガイドラインや利用規約の違反によるチャンネルまたはアカウント停止の理由のひとつとして、「各種コンテンツで、コミュニティガイドラインまたは利用規約の違反行為を繰り返した」場合が挙げられます。例えば、攻撃的・差別的・中傷的な動画またはコメントを繰り返し投稿することなどはチャンネル・アカウントの停止理由となります。

YouTubeのコミュニティガイドラインで禁止されるコンテンツは、大きく分けると以下の5つになります。

  1. スパムと欺瞞行為
  2. デリケートなコンテンツ
  3. 暴力的または危険なコンテンツ
  4. 規制品
  5. 誤った情報

これらのコミュニティガイドラインや利用規約に違反する行為を繰り返した場合には、チャンネルまたはアカウントが停止されることがあります。

ただし、停止理由には以下もあげられています。

  • 悪質な嫌がらせ行為(搾取行為、スパム行為、ポルノの投稿など)を 1 度でも行った
  • ポリシーに違反する行為(ヘイトスピーチ、ハラスメント、なりすましなど)を主に行っているチャンネルまたはアカウントである

つまり、違反行為が悪質と判断された場合や、通報が多い場合などは、1回でも停止となる可能性もあります。

関連記事:YouTube利用規約で違反となりやすいケースを弁護士が解説

YouTubeで禁止されているコンテンツとは

1の「スパムと欺瞞行為」については、セキュリティ用語としての「スパム」は「迷惑行為」のことですが、YouTube では、他のユーザーに誤解を与えたり、詐欺、スパム、不正を行ったりすることを目的としたコンテンツは禁止されています。

具体的には、

  • 虚偽のエンゲージメント
  • なりすまし
  • 外部リンク
  • スパム、欺瞞行為、詐欺
  • 再生リスト
  • その他

が含まれます。

2の「デリケートなコンテンツ」については、視聴者やクリエイターに未成年者が多いため、未成年者の保護が重視されており、YouTubeでは、ヌードや性的なコンテンツ、自傷行為に関するコンテンツは禁止されています。

具体的には、

  • 子どもの安全
  • サムネイル
  • ヌードと性的なコンテンツ
  • 自殺と自傷行為
  • 下品な表現

が含まれます。

3の「暴力的または危険なコンテンツ」については、YouTubeでは、悪意のある表現、搾取行為、暴力的な描写、悪意のある攻撃や、有害で危険な行為を助長するコンテンツは禁止されています

具体的には、

  • 嫌がらせやネットいじめ
  • 有害で危険なコンテンツ
  • ヘイトスピーチ
  • 暴力犯罪組織
  • 暴力的で生々しいコンテンツ

が含まれます。

4の「規制品」については、YouTube では、一部の商品の販売は禁止されています。

具体的には、

  • 銃火器
  • 違法または規制対象の商品やサービスの販売

が含まれます。

5の「誤った情報」については、YouTubeでは、特定の種類の誤解を招くコンテンツまたは虚偽が含まれるコンテンツで、深刻な危害を及ぼす可能性のあるものは禁止されています。これは、アメリカ大統領選挙、新型コロナの流行を受けたフェイクニュースの氾濫により重視されるようになったものですが、「現実の世界で危害を与える可能性がある特定の種類の誤った情報(有害な治療法の喧伝、技術的に操作された特定の種類のコンテンツ、民主的な手続きを妨害するコンテンツなど)が含まれます」と、されています。

具体的には、

  • 誤った情報
  • 選挙の誤った情報
  • COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の医学的に誤った情報

が含まれます。

関連記事:YouTube利用規約のポイントは?エンタメ系動画投稿で気をつけるべき点を弁護士が解説

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YouTubeから違反警告されたときはどうすればよい?

違反警告

コンテンツがコミュニティガイドラインに違反しているとされた場合、チャンネルは違反警告を受けます。ユーザーが意図的にではなく、知らずに、あるいは不注意にポリシーに違反してしまった場合もあることから、初回の違反では通常、事前警告のみが発行されます。ただし、事前警告が出されるのは1回だけで、この事前警告はチャンネルに残ります。そして、次のコミュニティガイドライン違反から、違反警告が発行されることとなります。

この事前警告から、チャンネルの停止に至るまでの流れは次のとおりです。

事前警告を受けた後に再び違反すると、最初の違反警告が発行されることとなります。この警告を受けると、以下のことを1週間行えなくなります。

  • 動画、ライブ配信、ストーリーをアップロードする
  • スケジュールされたライブ配信を開始する
  • 動画の公開スケジュールを設定する
  • プレミア公開を設定する
  • 今後予定されているプレミア公開またはライブ配信の予告編を追加する
  • カスタム サムネイルまたはコミュニティ投稿を作成する
  • 再生リストの作成、編集、共同編集者の追加
  • 動画再生ページで [保存] ボタンを使用して、再生リストを追加または削除する

こうしたペナルティ期間中には、スケジュール設定した公開コンテンツが「非公開」に設定されるので、ペナルティ期間終了時に再度スケジュールを設定する必要があります。

なお、全ての機能制限は1週間後に自動的に解除されますが、違反警告は90日間チャンネルに残ります。

最初の違反警告から90日以内に2回目の違反警告を受けると当該コンテンツを2週間、投稿できなくなります。その後何も問題がなければ、2週間後に全ての機能が自動的に回復します。2回目の違反警告も、発行後90日間チャンネルに残ります。

2回目の違反警告後90日以内に3回目の違反警告を受けると、チャンネルは YouTube から永久に削除されることとなってしまいます。

この事前警告からチャンネル停止までの流れを知らずに違反を繰り返していると、そのチャンネルを失ってしまうことになりかねないため、注意が必要です。なお、YouTube 側に誤りがあると思われる場合は、再審査の請求を行うことができます。

YouTubeのアカウントが停止される4つのパターン

YouTube アカウントの停止は、大きくわけると以下の4つのパターンがあります。下に行くほど重い措置となります。

  1. YouTube アカウントが一時的に停止される
  2. YouTube での収益化ができなくなる(ログインは可能)
  3. YouTube アカウントが停止・削除され、ログインできなくなる(新しいアカウントも作成できなくなる)
  4. AdSense アカウントも含めて停止される

1の「アカウントの一時的停止」では、「30日間の停止」など、一定期間の停止措置があります。この場合は指定された期間が過ぎれば自動的に停止が解除されます。この停止期間中にもガイドライン違反などが行われた場合は、解除までにさらに時間がかかる可能性があります。

2の「収益化ができなくなる」は、YouTube アカウントにはログインができるものの、動画による収益化ができなくなる措置です。特定のチャンネルだけ収益化ができない場合もありますし、所有する全てのチャンネルで収益化ができないこともあります。ただし、収益化ができないのは YouTube だけなので、AdSense の管理画面にログインができれば Web サイトの収益化は可能です。

3の「アカウントが停止・削除されログインできなくなる」では、YouTube アカウントが完全に停止され、以降はYouTubeにログインができなくなります。アカウントが停止されると、ヘルプページに「YouTube アカウントを停止されたユーザーは、そのアカウントへのアクセスおよび他の YouTube アカウントの新たな所有や作成を禁止されます」とあるように、そのユーザーは新しいアカウントの作成も禁止されます。

4の「AdSense アカウントも含めて停止される」は、収益化している人にとっては最も重い措置といえるでしょう。この場合、YouTubeアカウントのみならずAdSenseアカウントまでも停止されてしまいます。こうなってしまうと、ブログなどのWebサイトの収益化もできなくなります。

また、AdSenseについては、広告を自分もしくは近しい人がクリックするなど、不正に収益を発生させる行為があったと判断された場合にもAdSenseアカウントが停止されることがあります。いったんAdSenseアカウントが停止すると、そのユーザーはその後もAdSenseアカウントを作成することができなくなります。

著作権侵害によるチャンネル・アカウントの停止

著作権侵害による停止

YouTubeでは、以下のものを著作権の対象としています。

  • 音声と映像の作品(テレビ番組、映画、オンライン動画など)
  • サウンド レコーディングおよび楽曲
  • 執筆された作品(講義集、記事、書籍、楽譜など)
  • 視覚的作品(絵画、ポスター、広告など)
  • ビデオゲーム、コンピュータ ソフトウェア
  • 演劇作品(劇、ミュージカルなど)

これらの著作権侵害の申し立てがあった場合には、チャンネルが停止されます。YouTubeにおいては、著作権侵害違反の申し立ては下記の3つの手段があります。

  • ContentIDによる申し立て
  • 第三者からの通報
  • 著作権者からの「著作権侵害による削除通知」

著作権侵害の申し立ての内容が正しくないと思われる場合は、YouTubeに対して異議申し立てをすることが可能です。チャンネルが停止されている場合でもこの手続きはできますが、異議申し立て通知フォームにはアクセスできません。その場合は、自由形式の異議申し立て通知を提出することになり、異議申し立て通知を提出すると、法的手続きが開始されることとなります。

ContentIDによる申し立て

Content IDは、YouTubeが独自に構築した著作権管理システムで、登録コンテンツからデータベースを作成し、YouTube上に投稿されたすべてのコンテンツと照合したうえで、対象コンテンツを特定・管理します。したがって、Content IDによる申し立ては、正確には、著作権侵害を理由とする申し立てではなく、対象コンテンツに登録コンテンツと一致する部分がある旨を通知するものにすぎません。もっとも、Content IDの申し立ては、コンテンツに係る収益に関わるため、対象コンテンツにとって重大な問題であることには違いありません。

Content IDには、対象コンテンツを自動検出し、自動で申し立てまで生成する方法と、手動で申し立てを作成する方法がありますが、いずれの方法による場合でも、著作権を侵害された人は、申し立てるとともに、対象コンテンツに対して以下の措置を選択することができます。

  • 動画をブロック(閲覧を停止)する
  • 動画をマネタイズ(広告を掲載して収益化し、また、収益の分配を要求)する
  • 動画をトラッキング(再生に関する統計情報を追跡)する

著作権者からの削除通知

著作権で保護されたコンテンツが YouTube に無断で掲載されているのを見つけた著作権者は、「著作権侵害による削除通知」を送信できます。「著作権侵害による削除通知」とは、著作権侵害の申し立てにより、YouTube からコンテンツを削除することを要請する通知のことです。

著作権侵害の警告の場合も、初回であれば事前警告として取り扱われます。警告を複数回受けると、チャンネルが停止され、収益化に影響が出るおそれがあるため、注意が必要です。

また、アクティブなライブ配信が著作権侵害により削除された場合は、ライブ配信の利用は7 日間制限されます。

著作権侵害の警告を 3 回受けた場合には、アカウントと関連付けられているチャンネルがすべて停止され、アカウントにアップロードされたすべての動画が削除されます。この場合、新たに別のチャンネルを作成することはできなくなります。

YouTube パートナープログラムに参加している場合には、7日間の猶予期間が適用されます。著作権侵害の警告を3回受けた後、チャンネルが無効になるまでさらに7日間の猶予期間が与えられますが、この期間には新しい動画をアップロードすることはできません。チャンネルは公開されたままの状態なので、アクセスして違反警告を解除する方法を確認できます。

異議申し立て通知を提出した場合には、異議申し立て通知が解決されるまでチャンネルが停止されることはありません。異議申し立てが認められる形で解決された場合、または著作権侵害の申し立てが撤回された場合には、チャンネルには影響はありません。

まとめ:YouTubeのリーガルチェックは弁護士へご相談を

YouTubeでは、コミュニティガイドラインに違反をしているような動画が多く見られますが、だからといって自分も違反をしていいわけではありませんし、油断は禁物です。

警告なしにアカウントが停止されたという人も多くいます。投稿した動画が規約やコミュニティガイドラインに違反していないか、音楽や画像の著作権を侵害していないか、絶えずチェックしておく必要があります。

当事務所による対策のご案内

モノリス法律事務所は、IT、特にインターネットと法律の両面に高い専門性を有する法律事務所です。近年、ネット上で人気化するYouTuberやVTuberの顧問案件を多く承っております。チャンネル運用や契約関連などで、リーガルチェックの必要性が増加しております。当事務所では専門知識を有する弁護士が対策にあたっております。

下記記事にて詳細を記載しておりますのでご参照ください。

モノリス法律事務所の取扱分野:YouTuber・VTuber法務

弁護士 河瀬 季

モノリス法律事務所 代表弁護士。元ITエンジニア。IT企業経営の経験を経て、東証プライム上場企業からシードステージのベンチャーまで、100社以上の顧問弁護士、監査役等を務め、IT・ベンチャー・インターネット・YouTube法務などを中心に手がける。

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