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法律記事MONOLITH LAW MAGAZINE

風評被害対策

雑談掲示板「たぬき」で誹謗中傷された投稿を削除依頼する方法

風評被害対策

「たぬき掲示板」(以降、「たぬき」とします)には、「V系初代たぬきの掲示板」「V系こたぬき掲示板」「V系老たぬき」など複数種類が存在し、主にヴィジュアル系(以下V系とします)文化が好きな人たち向けの情報交換や交流、雑談の場となっています。

V系以外の雑談をしたい場合は、派生サイトである「雑談たぬき」で他者と交流することができます。

共通の趣味で盛り上がる一方、言い争いになったり、バンドのメンバーやファンに対して誹謗中傷が行われ、内容が荒れることも多々あります。

本記事では、「たぬき」の悪質な投稿を削除する方法を解説します。

なお、「たぬき」全種の管理者は同一なので、削除手順はすべての種類の「たぬき」掲示板で共通です。

雑談掲示板「たぬき」とは

雑談掲示板「たぬき」とは

「たぬき」は、

  1. 「V系初代たぬきの掲示板」「V系こたぬき掲示板」「V系老たぬき」等:V系専用の掲示板
  2. 「雑談たぬき」:V系以外の雑談専用の掲示板

と大きく分けて2種類あります。

1つ目の「V系初代たぬきの掲示板」等は、V系バンドや文化が好きな人々がV系に関する話題で雑談する場所となっています。

一方、2つ目の「雑談たぬき」では、V系以外の雑談をすることができます。YouTubeやツイキャス、ふわっちなどで活動している配信者や歌い手に関する話題が多いです。

「たぬき」の主なユーザーであるV系ファンについて、掲示板上では独特の呼称が存在します。

  • V系バンドのメンバー:麺(めん)
  • V系ファンの男性:ギャ男(ぎゃお)
  • V系ファンの女性:バンギャ、あるいはギャ
  • 未成年のV系ファンの女性:リアギャ、あるいはリア
  • V系ファンではない人、あるいはV系についての知識や経験が浅い初心者:パンピ

10代後半から20代前半の若い世代の利用者が多いとされており、誹謗中傷がされる場合にも「糞麺」や「狙いギャ」のように独特の呼称が使われることがあります。

なお、「V系初代たぬきの掲示板」「雑談たぬき」は下記のリンクから飛ぶことができます。

V系初代たぬきの掲示板

雑談たぬき

「たぬき」でよくみられる誹謗中傷の例

「たぬき」でよくみられる誹謗中傷の例を紹介します。

V系専用の「たぬき」の場合、

  • バンドメンバーやバンギャなどを名指しにし、容姿を誹謗中傷する
  • バンドメンバーやバンギャの住所や本名等、個人情報を晒す
  • バンドメンバーとのやりとりや、無許可撮影のヌード写真を公開する
  • 敵対しているバンドメンバーやバンギャを誹謗中傷する
  • ファン同士で言い争いになり、罵倒しあう
  • 特定のバンギャの専用スレッドを作り、複数人で誹謗中傷を繰り返す

「雑談たぬき」の場合、

  • 配信者やファンに対するアンチコメントや暴言
  • 配信者やファンの顔写真や本名等、個人情報を晒す
  • 「不倫をしている」など配信者に関する悪評、デマを流す

こうした記事や内容は「たぬき」内にとどまらず、たぬ速(ニュース掲示板)や他のまとめサイトなどにも転載される場合があり、被害が拡大する危険性があります。

「たぬき」の投稿を削除依頼する方法

「たぬき」の投稿を削除依頼する方法

利用規約では以下のように禁止事項を定めています。

「たぬき」の投稿を削除依頼する方法

画像引用元:利用規約 – V系初代たぬきの掲示板 (2ch2.net)

これらの規約違反者をみつけた場合の対応については、

  • 削除スレで削除依頼をしてください。
  • 明らかに違法な行為を発見した場合は、通報のご協力をおねがいします。

と記載があり、誹謗中傷をしている投稿の削除も削除スレで依頼することになっています。

運営者へ削除依頼する

2ch2.net お問い合わせ窓口」から、運営者に削除を依頼することができます。「削除依頼/一般」をクリックし、メールアドレス・投稿の種類・URL・投稿番号・削除理由を入力し送信することで依頼が完了します。削除されても、個別の報告は来ません。

運営へ削除依頼する

画像引用元:2ch2お問い合わせフォーム

また、各スレッドの右下にある「スレを通報」から削除を依頼することもできます。

弁護士へ削除依頼する

自分で運営者に削除依頼しても削除してもらえない場合には、弁護士に削除依頼してもらうことも可能です。

弁護士から照会があると、運営者が削除してくれる可能性が高くなります。まず自分でやってみて削除されなかった場合でも、弁護士からの依頼であれば認められる可能性があります。

また、弁護士に相談することで、法的根拠に基づいた削除理由を述べることができます。正当な理由を記載することによって、運営者も削除すべきか否かの判断がしやすくなるでしょう。

本人に代わって削除依頼を行うことは、弁護士資格がある者しかできません。弁護士資格のない者が削除依頼を代行することは、非弁行為(報酬をもらって行うことが弁護士にしか認められていない行為を、弁護士資格のない人が報酬をもらって行うこと)にあたり、弁護士法第72条で禁止されています。

自分で依頼しても削除されない場合には、ネット上の風評トラブルに対して経験豊富な弁護士に相談してみましょう。

「たぬき」投稿の削除を請求する法的手段

削除依頼をしても対応してもらえない場合には、法的手段をとる必要が生じます。

仮処分とは

誹謗中傷記事の削除を請求する場合、「裁判(訴訟)」ではなく、まずは「仮処分」という、審理が迅速かつ簡易的な裁判手続きをとります。

仮処分で請求が認められると、結果的には裁判に勝訴したときと同様の効力を得られる可能性が高いです。また期間が一般的に半年~1年ぐらいかかる裁判と比べて、仮処分は1~3か月と短期間で終わるメリットもあります。

仮処分が認められると、裁判所から削除指示が出され、通常は相手方によって該当する記事は削除されます。

関連記事:ネット上の誹謗中傷行為とプライバシーの侵害

関連記事:ネット上での悪口(誹謗中傷)と名誉感情の侵害

仮処分の流れ

削除仮処分の流れは以下の通りです。

  1. 仮処分の申立て
  2. 審尋
  3. 担保金の納付
  4. 仮処分命令の発令執行

被害者は、保全すべき権利の内容・権利侵害の事実・保全の必要性を明らかにした申立書を提出することになります。

裁判所に対して仮処分の申立を行うと、「審尋」という裁判における口頭弁論のような手続きが行われます。審尋期日は、複数回開催される場合でも、1週間から2週間の間隔で指定されます。不当に手続きが遅延することのないように早期に終結することになっています。

審尋の結果、権利侵害が認められ、記事を削除するという「決定」が出たら「担保決定」となります(裁判(訴訟)ではないので「判決」ではなく「決定」といいます)。

仮処分で勝った場合には、一定の金額を「担保金」として預ける必要があります。担保金は、条件を満たしていれば後日還付されます。

担保金が預けられると、裁判所により投稿記事削除の仮処分命令が発令されます。先に書いた通り、削除の仮処分命令が発令されると、相手方は、正式の裁判を経なくても削除に応じることがほとんどです。

結果的に、投稿記事を削除させるという目的は達成されます。

仮処分命令を受けた相手方が削除に応じない場合には、仮差押えの執行又は強制執行という手続きを取ることができます。

また、執行の申立てをすると、相手方が削除するまで、裁判所が命じた金額を相手方に支払わせることもできます。

関連記事:誹謗中傷対策において重要な「削除仮処分」とは

投稿者の特定

「たぬき」運営者により悪質な投稿が削除されたとしても、受けた苦痛や風評による損失、手続きに要した時間や費用は戻ってきません。

こうした場合に、悪質なコメントの投稿者を特定し、損害賠償請求を行う方法があります。投稿者を特定して責任を取らせることで、誹謗中傷の拡大や再発を防ぐことができます。

ただし、投稿者を特定するためのログ情報の保存期間は3ヶ月~1年程度であるため、早めに対応する必要があります

投稿者を特定する詳しい手順は、下記の記事で解説しています。

関連記事:「V系たぬきの掲示板」の悪質なコメント投稿者を特定する方法

まとめ:投稿が削除されない場合は弁護士へ

「たぬき」はV系ファン同士の交流や雑談をするための匿名掲示板です。しかし、その匿名性の高さから、悪質な投稿により権利が侵害されるケースも少なくありません。

執拗な誹謗中傷や個人情報漏洩などの被害に遭った場合、被害が拡大する前に早急な投稿削除の対応が必要です。

削除申請に応じてもらえない場合は、裁判所を介して仮処分の手続きをとることになります。こうした手続きは一定のノウハウや経験が必要になり、素人には対応困難です。

「たぬき」で誹謗中傷された投稿を削除したい方は、すみやかに経験豊かな弁護士に相談し、問題解決に取り組みましょう。

当事務所による対策のご案内

モノリス法律事務所は、IT、特にインターネットと法律の両面に高い専門性を有する法律事務所です。近年、ネット上に拡散された風評被害や誹謗中傷に関する情報を看過すると深刻な被害をもたらします。当事務所では風評被害や炎上対策を行うソリューション提供を行っております。下記記事にて詳細を記載しております。

弁護士 河瀬 季

モノリス法律事務所 代表弁護士。元ITエンジニア。IT企業経営の経験を経て、東証プライム上場企業からシードステージのベンチャーまで、100社以上の顧問弁護士、監査役等を務め、IT・ベンチャー・インターネット・YouTube法務などを中心に手がける。

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