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風評被害対策

ママスタジアム(ママスタ)におけるアンチ投稿の削除依頼の方法

風評被害対策

ママスタジアム(ママスタ)におけるアンチ投稿の削除依頼の方法

ママスタジアム(ママスタ)は、育児に関する情報満載のママさん向けコミュニティサイト。BBSを利用してユーザー同士交流できたり、地域の病院や保育施設等のレビューを見ることができたりします。

匿名での投稿が可能なため、時にはトピックに関するアンチコメントやユーザー同士のいざこざが起きるケースも考えられます。

アンチ投稿の内容が悪質であれば、投稿の削除を検討しましょう。サイトに直接削除依頼するほか、裁判所に依頼して削除請求することも可能です。削除以外に取ることができる対処法についても解説しているので、ぜひご一読ください。

ママスタジアムの概要

ママスタは単なる口コミサイトではなく、ママさんにとって有用なさまざまな機能を備えています。

BBSという女性だけの匿名コミュニティでは、家族や育児に関する相談やテレビドラマや趣味のことなど多くのトピックに関して交流が可能です。また、有名人が自身の子育て経験や家族のことに関して述べたコラム記事を見ることもできます。ママスタの口コミの対象は、小児科や小児歯科・産婦人科といった病院、保育園や幼稚園・小学校といった学校に関するものです。それぞれの施設に関して「先生の腕は確かか」「設備やスタッフの対応はきちんとしているか」「病院食や給食は美味しいのか」「おすすめポイントはどこか」といった観点から、ママたちからの口コミが寄せられます。そして、口コミを投稿するとママスタポイントがもらえ、ポイントが貯まるとプレゼントに応募することができます。

運営会社はインターネット広告事業やメディア事業を展開する、株式会社インタースペースです。

ママスタで考えられるアンチ投稿の内容

ママスタは登録することで、ニックネームを用いて口コミの投稿や掲示板の利用が可能になります。ニックネームは本名である必要は無いため、本人が特定できないことを良いことに、さまざまな内容のアンチ投稿がなされる危険があります。

芸能人への誹謗中傷

BBSでは芸能人に関するトピックが多くあります。芸能人の言動に関して、批判やアンチ投稿が寄せられるケースも多いです。

〈例〉

  • 「テレビに出ず、インスタで写真を挙げてばかり。もうタレントではなくインスタグラマーにでもなれば?」
  • 「ブログで不妊治療の報告なんて売名行為だ。人気に陰りが見えるからってやることがせこい。」
  • 「この彼女は絶対合わない。子供ができる前に早く離婚するのがおすすめ。」
  • 「奥さんが妊娠中に浮気したとの記事をみた。控えめに言って死んでほしい。」
  • 「炎上商法がみえみえ。」

利用者同士の口論

意見の食い違いなどが原因で、ユーザー同士で口論に発展することがあります。

〈例〉

  • 「こんな嫌なこと言う嫁と結婚した旦那の気が知れない。」
  • 「生後半年くらいの子どもは母乳で育てるのが普通。常識が無い。」

ママスタでは利用者同士の争いを禁止しているので、トピック内で争いを発見した場合は事務局に通報しましょう。

悪質な画像の投稿

本人の許諾無しに他人の写真を勝手に載せたり、卑猥な画像が投稿されたりすることがあります。

プライバシーの侵害

電話番号や住所といった他人の個人情報を流布するケースも考えられます。

病院や学校への悪評

レビューで、対象施設に対するアンチ投稿が寄せられることもあります。

〈例〉

  • 「ここの給食は、遺伝子組み換え食品・飲料を使っている。」
  • 「息子の身長が低いことを相談したら、おざなりな対応をされた。」
  • 「この病院で出産したけど、ナースコール押してもしばらくの間誰もこない。なぜこんな人員不足なのか理由を教えてほしい。」

利用規約違反で削除請求する方法

BBSで交流している際に暴言を吐かれたり、病院や学校の運営者が自分の施設に関するアンチ投稿を発見したりした場合、対象の口コミを削除したいと考えるのが自然な反応です。口コミを削除する場合、まず検討すべきはサイトの運営に対して削除依頼を行うことです。裁判所に依頼して裁判所から削除命令を出してもらうことも可能ですが、主張が認められるには法的な議論で裁判所を納得させる必要があるため、手続きは弁護士に依頼しなければいけません。この点、サイトへの削除請求であれば、弁護士の力を借りずとも対応できます。サイトに口コミの削除を依頼する場合、利用規約違反に該当することを主張・証明する必要があります。当然のことながら、サイトによって利用規約は異なります。では、ママスタの利用規約を見ていきましょう。

利用規約5.禁止事項には、「本サービスは、利用者の投稿によって生成されるサイトであるため、当社では基本的に書き込みを削除しない方針である」とあります。ただし、以下の項目に該当した場合は、運営の判断により、利用者に許諾を得ることなく、削除することができるとしています。

①法令、条例および本利用規約に違反する行為及び違法な行為を勧誘または助長する行為

②有害なプログラム等を含む書き込み、ネットワークシステムを妨害する行為

③他人の名誉、信用、プライバシー権その他人格的な権利を侵害し又は侵害するおそれのある行為

④他人の特許権、商標権、著作権その他の財産的な権利を侵害し又は侵害するおそれのある行為

⑤ 中傷、脅迫、いやがらせ、その他経済的もしくは精神的損害または不利益を与える行為

⑥民族・人種・性別・年齢等による差別につながる表現の掲載

⑦暴力的、グロテスクな写真等、その他一般的に不快に感ずる画像、言語等表現の掲載

⑧露出度の高い写真等、卑猥と判断される表現または画像の掲載(イラストや絵画等を含む)

⑨卑猥と判断される表現、画像または映像のダウンロードサイト等へのリンク掲載

⑩自殺、自傷行為、薬物乱用等を誘発・助長する恐れのある言葉、その他表現の掲載

⑪選挙運動またはこれらに類似する行為及び公職選挙法に抵触する行為

⑫商業用の広告、宣伝を目的としたコンテンツ等を掲載または送信、発信等する行為

⑬営利を目的とした書き込み等、迷惑防止条例等に違反する行為

⑭出会い等を誘導する行為及びマルチ・ネットワークビジネスへの勧誘等を行う行為

⑮他人の個人情報を収集、蓄積する行為

⑯その他公序良俗、一般常識に反する行為

⑰上記各号に準ずる行為

利用規約5.禁止事項
http://mamastar.jp/info/rule_x.do

例えば、全くこういった事実が存在しないにも関わらず、「芸能人の〇〇は大麻を所持しているのよ」などと書き込んだ場合、「③他人の名誉、信用、プライバシー権その他人格的な権利を侵害し又は侵害するおそれのある行為」に該当する可能性が高いです。

ママスタの口コミを削除請求する方法

ママスタの口コミをサイトに削除請求する方法は2つあります。1つ目は、レビューやBBSの各トピックの画面を開くと表示される「通報/削除依頼」から通報することです。

「お名前」と「ご依頼理由」を記載するだけで依頼は完了します。ご依頼理由欄には、該当の投稿の内容と、利用規約のどの部分に違反しているかという点を示すと、運営が確認する際に分かりやすいでしょう。

2つ目は、お問い合わせフォームから依頼することも可能です。こちらも問い合わせの内容を詳しく記載することで、解釈の齟齬を防ぐことができ、スムーズな対処につながります。

削除の判断は事務局の基準によるため、全ての依頼に対応してもらえるとは限りません。

できる限り当日、もしくは数日中に対応すると述べているため、一週間以上経過しても該当の口コミが削除されていなければ、残念ながら削除は失敗に終わったと解釈すべきでしょう。

違法を理由として削除請求する場合

サイトへの削除請求が失敗してしまった場合、裁判手続きを通じて削除を請求することも可能です。

口コミの違法を主張する際は、名誉棄損が用いられるケースが多いです。ただし、名誉棄損の主張が認められるためには、口コミの違法性を証明する必要があります。名誉棄損では、その口コミにより、個人や法人の社会的評判が低下したことを法的に証明・立証しなければいけません。

例えば、芸能人が自らへの誹謗中傷を理由に、口コミの削除を求めたとしましょう。違法性を証明するには、その投稿によってどのような権利が侵害されたのか、なぜ侵害されたと言えるのかといった点を法的に立証する必要があるのです。これらの主張を素人だけで行うのは難しいため、ネットの誹謗中傷に強い弁護士に依頼するのがおすすめです。

また、いくら権利が侵害されたといっても、その投稿が真実である場合、名誉棄損は成立しません。つまり、実際に大麻を所持した事実があるなど誹謗中傷の内容が事実であれば、請求が棄却される可能性が高いです。

名誉棄損の成立要件については、こちらの記事で詳細に解説しています。

名誉毀損で訴える条件とは?認められる要件と慰謝料の相場を解説

仮処分による削除

仮処分といって、裁判手続きを経ずに削除を依頼することも可能です。仮処分とは実質的な審理を行う前に、請求が認められた状態を実現する手続きを指します。

仮処分は、裁判と比べ手続きが迅速に行われる点がメリットです。裁判では半年以上の時間がかかることも少なくありませんが、仮処分の場合、おおむね1~2か月程度で処分が下されます。できる限り早く口コミを削除したければ、仮処分がおすすめです。

仮処分の削除については、こちらの記事で詳しく解説しています。

https://monolith-law.jp/reputation/provisional-disposition

仮処分による投稿者特定

仮処分では、削除だけでなく投稿者を特定することも可能です。投稿者を特定できれば、投稿者に対し、損害賠償請求を行うこともできます。

しかし、削除請求と比べ、手続きが煩雑になってしまう点がデメリットです。住所や氏名の発信者情報開示請求を行う前に、IPアドレスの開示請求を行う必要があります。つまり、2度の裁判手続きが必要となるのです。

発信者情報開示請求については、こちらの記事で詳しく解説しています。

発信者情報開示請求とは?やり方と注意点を弁護士が解説

まとめ

ママスタジアムの口コミの削除に関して、アンチコメントの内容や削除方法を解説してきました。削除方法は大きく分けて、「利用規約違反を主張しサイトに削除請求を行う」「違法を主張し裁判所を通じて削除請求を行う」の2パターンがあります。まず、サイトに対して自ら削除請求を行い、失敗したら裁判所に依頼するという流れがおすすめです。

裁判所を通じた手続きでは、削除だけでなく投稿者を特定することもできます。裁判所に依頼する場合、法的な議論が求められるため、弁護士に依頼することをおすすめします。

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