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法律記事MONOLITH LAW MAGAZINE

風評被害対策

ホットペッパービューティーの口コミを削除する方法

風評被害対策

ホットペッパービューティーの口コミを削除する方法

ホットペッパービューティーとは

ホットペッパービューティーとは、株式会社リクルートホールディングスの子会社である、リクルートライフスタイルが運営する国内最大級のヘアサロン・ビューティーサロンの検索・予約サイトです。ここでは、自分のニーズに応じて、美容院を検索し、気に入ったサロンを予約することができます。サロンの種類は、美容院のみならず、整体やエステ、ネイル、まつげエクステなど様々であり、また検索方法も、最寄駅や予算、クーポン、メニューなどから検索することができ幅広いニーズに対応しています。そして、気になったサロンの口コミを参考にすることで、安心して予約することができます。スマホアプリもありとても便利ですので、多くの女性がここでサロンを検索し、予約していると考えられます。

ホットペッパービューティーに投稿されるネガティブな口コミとは

ホットペッパービューティーでは有益な口コミが得られると同時に、ネガティブな情報も書き込まれてしまう事があります。

ホットペッパービューティーに掲載されるサロン情報は主にお店が掲載したものになるので、実際の利用者の感想が確認できるのは口コミ欄がメインです。基本的には肯定的なコメントばかりですが、利用者の書き込みが中心の口コミサイトですので、ネガティブな口コミが掲載されてしまうこともありえます。ここでは、ホットペッパービューティーの口コミ欄でで想定されるネガティブな口コミ・風評被害の内容を解説します。

施術に対する不満を書いた口コミ

まず考えられる口コミとして、施術に対する不満を書いた口コミです。「事前にイメージを〇〇風にしてくださいと伝えたのに、切られすぎてしまった。店内も忙しそうで、カラーも希望の色にしてくれず好みの仕上がりにならなかった」というような口コミは、美容師の評判を落とす口コミであり、サロンにとっては好ましくない口コミといえます。しかし、「思い通りにならなかった」というのは、利用者の主観による判断に基づくものであり、事実に反するものなのか、誹謗中傷なのかの線引きが難しい口コミといえます。また、口コミを読む側にとっても有益な情報ともいえそうです。このような口コミが削除対象になるかどうかの判断は難しくなります。もっとも、「絶対に行かない方がいい」「最悪」といった断定表現を含んでいる、誹謗中傷表現が含まれている、事実と反する内容が書いてある(利用者の指示通りのカラー剤を使用した)など、場合によっては削除対象となるものもあります。

利用者と掲載施設のトラブルを書いた口コミ

例えば、「メニューA、3000円で施術したのに、クレジットカードの明細を後から見たら15000円になっていました。追加料金の説明など一切ありません。騙されました。サロンの本社に問い合わせていますが返信なしです。お金を返して欲しいです」という口コミがあったとしましょう。このような口コミを目にしたら、客は、自分も騙されるのではないかと敬遠してしまい、客足減につながります。店側としては、このような事実が無い・利用者の勘違いに基づく口コミであれば、早急に削除したい口コミといえます。

このように当事者間のトラブルの投稿は、公平な判断が難しいものですから、ホットペッパービューティーではこのような口コミの投稿について制限をしています。そのため、このような口コミは削除対象となりうるでしょう。詳しくは後述を参考にしてください。

悪意のある表現や誹謗中傷を含む口コミ

その他に考えられるのは悪意ある表現や誹謗中傷の記述を含む口コミです。たとえば、「ここの美容師A田¬は、シャンプー中に胸を触るなどのセクハラをしてきて気持ち悪いです」という口コミがあったとしましょう。このような表現は、真実でなければ、特定の個人や美容院の名誉を貶めるもので、早急に削除されるべき投稿といえます。この点、ホットペッパービューティーは、すべての口コミの内容を審査してから掲載していますので、このようなあからさまな誹謗中傷投稿が掲載されることは少ないです。そうだとしても、人為的な審査である以上、誹謗中傷や悪意表現を含む投稿が残ってしまうことはあり得ます。このような投稿によって名誉毀損の被害などを受ける可能性がある人にとっては、できるだけ早い削除が望ましいでしょう。

利用規約違反で削除請求する方法

ホットペッパービューティー「口コミの掟」

ホットペッパービューティー利用規約の第5条2項が別途定める「口コミの掟」は、ホットペッパービューティーの中でも、特に口コミ投稿に関しての利用規約を定めたものです。口コミの掟(以下、「本利用規約」とします)3条4項では、禁止する投稿内容を列挙しています。この各号に該当する投稿に関しては、審査段階で不掲載決定になる、または修正されることが多いと考えられます。そうでなくても、削除対象の投稿といえるでしょう。

ホットペッパービューティー口コミの掟第3条4項(掲示板等の投稿内容に関する禁止事項)各号より 

削除依頼を行う方法

ホットペッパービューティーでは、口コミ削除依頼専用のフォームは用意されていません。そのため、全体のお問い合わせフォームから依頼をするのがよいでしょう。

お問い合わせフォーム 画面より

利用規約違反として削除依頼を行う時の例

まずは、フォームに従って必要事項を記入します。このあと次へ進むと、記入フォームが現れますので、ここに削除依頼をする内容を書いていきます。記述内容は、どのクチコミに関するものなのか具体的に示して、ホットペッパービューティー側が特定しやすいように配慮しましょう。今回は、「メニューA、3000円で施術したのに、クレジットカードの明細を後から見たら15000円になっていました。追加料金の説明など一切ありません。騙されました。サロンの本社に問い合わせていますが返信なしです。お金を返して欲しいです」というような、サロンと利用者のトラブルを内容とした口コミを例とします。説明欄は以下のように書くとよいでしょう。

お世話になります。ビューティーサロン〇〇の店長△△と申します。
本口コミの削除をお願い致します。この口コミは、弊サロンの施術代金をめぐって金銭トラブルがあったことを内容としています。しかし、私がこの件について調査しましたところ、すべて利用者様の事実誤認によるものだと考えています。このようなトラブルの記載は、口コミとして有益なものではなく、これは、利用規約第3条4項7号の「利用者と掲載施設にまつわる、当事者間の問題」にあたります。このような書き込みがあると弊サロンが詐欺まがいの営業をしているような印象を与え、営業に悪影響ですので、削除をお願いしたいです。よろしくお願い致します。

ホットペッパービューティでは、口コミの削除は行えないという断り書きがあります。よって、お問い合わせフォームから問い合わせても、削除対応がされる可能性が低いともいえます。そうだとしても、削除をする手段が全く無いわけではありません。削除依頼をしても投稿が削除されないときはホットペッパービューティーに対して、送信防止措置請求を行う、または訴訟の提起を検討することができます。これらは、法律事務になりますので、自分自身で行うまたは弁護士に相談して行っていくことになります。弁護士以外の削除代行業者に依頼すると、法律違反になりうることに注意しましょう。

ホットペッパービューティーFAQページより

違法だとして削除請求する場合

法律上取りうる手段

権利侵害など、法律に抵触する内容であれば弁護士を通じて削除を裁判上で争うことができます。まず、インターネット上の風評被害対策に関連する法的にとりうる手段には、大きく分けて

  • 送信防止措置請求による自主的削除の依頼
  • 投稿記事削除請求・仮処分の申立て
  • 発信者情報開示請求(IPアドレスの開示請求、住所氏名の開示請求)
  • 損害賠償請求(投稿者を特定できた後の損害賠償請求)

などがあります。この中でも、削除に直結する請求は、送信防止措置請求または、投稿記事削除請求、及び仮処分の申立てになります。

法律上主張するべき内容

では、法律上で削除の請求をしていくには、まず考えられるのは「名誉毀損」の主張をすることです。名誉毀損は、

  • 「公然と」
  • 「事実を摘示し」
  • 「人の名誉を毀損する」

の全てに該当する事実があるときに成立します。例として、「ここの美容師A田¬は、シャンプー中に胸を触るなどのセクハラをしてきて気持ち悪いです」というクチコミが掲載されていた場合、1から3の要件をみたすのか、具体的に見ていきましょう。まず、今回のようにホットペッパービューティーなどクチコミサイトにおける投稿は、インターネット上で不特定多数の人物が閲覧することが可能な状態に置かれているといえるので、「公然と」といえます。次に、「事実の摘示」とは、人の社会的評価を低下させるに足りる具体的事実を告げることをいい、真実か虚偽であるかを問いません。今回は「胸を触るなどのセクハラを」されたという内容ですが、このような内容は、美容師がセクハラ行為をしたという法に反するような事実を摘示するものであり、美容師の社会的評価を低下させるに足りるものといえます。

最後に、「毀損した」というためには、実際に社会的評価が害されていなくても、その危険性が抽象的に存在すれば足り、名誉が現実に侵害されている必要はありません。実際に問題となっている投稿がネットニュースやSNSで不特定多数の人に閲覧され、サロンに対し非難や抗議が殺到したことを証明する必要はありません。その危険性が客観的に存在することがいえればよいということになります。名誉毀損の詳しい成立要件等は下記の記事にて詳細に説明していますので参考にしてください。

[blogcard url=”https://monolith-law.jp/reputation/defamation”]

また、「気持ち悪い」という表現が「侮辱」にあたるという主張や、美容師の個人情報を出している点がプライバシー侵害にあたるという主張を進めていくことも考えられます。どのような主張をしていくのがベストなのかは、弁護士に相談するとよいでしょう。

裁判所を通した方法(仮処分)による削除

送信防止措置が認められない場合は仮処分にて削除を求めることが出来ます。

名誉毀損など、上記のような法律違反の指摘をして削除を求めるには、まずは、送信防止措置請求の方法をとるのが通常です。しかし、送信防止措置請求は裁判所を通さない削除依頼の方法で、ホットペッパービューティーによる自主的な削除を求めるものです。もっとも任意手段なので、判断によっては、削除は行われないこともありえます。これに対し裁判所を通した手続きでは、裁判で削除が認められれば判決による拘束力が生じるので、ホットペッパービューティーは強制的に削除に応じることになります。このため、送信防止措置が認められなければ、裁判手続に移行することが効果的です。なお仮処分とは、民事保全法に規定されている方法で、一刻も早い解決が求められる場合に、正式な訴訟によって確定判決を得る前に暫定的な処分を求めるものです。今回のような誹謗中傷の口コミなどは、一度拡散してしまうと回復困難な損害が生じるおそれが多分にあるので、訴訟提起と併せて、仮処分の制度を利用して一刻も早い情報の削除を求めることが有効的です。仮処分命令が発令されると、裁判所が相手方に投稿を削除するように命令しますので、相手方は削除に応じることになります。仮処分の場合、風評被害対策にノウハウのある弁護士へ相談を行えば、依頼から削除まで、2-3ヶ月程度で実現できるケースが多く有効的な手段といえます。
誹謗中傷や風評被害を受けた場合の当該記事の削除、仮処分の手続きに関しては下記の記事にて詳細に説明しています。

[blogcard url=”https://monolith-law.jp/reputation/provisional-disposition”]

仮処分による投稿者特定

仮処分による投稿者特定について、弁護士に依頼を行えば、いわゆる発信者情報開示請求で投稿者のIPアドレスなどの情報を開示し、投稿者を特定することができる可能性があります。これをすると、特定された発信者に対して、誹謗中傷投稿により被った損害について損害賠償請求を求めることができるようになります。これらの手続の流れに関しては下記記事にて詳細に解説しています。

[blogcard url=”https://monolith-law.jp/reputation/disclosure-of-the-senders-information”]

まとめ

ホットペッパービューティーは、口コミを掲載する前に内容の審査が行われているので、悪質な書き込みが少ないサイトといえます。しかし、一度内容審査が行われているためか、削除依頼をしたとしても、十分な対応がされないおそれがあります。もっとも、削除依頼が通らなかったとしても、上記のような法的な手段をとれば、解決することができるかもしれません。どのような方法でどのような主張をしていけばいいのか、削除が認められるのかは個別のケースによって異なります。いずれにしても、違法性を主張する場合は専門的な内容や手段を含むので個人で行うのは難しく、また法律行為になりますので、弁護士の力が必要になります。まずは、弁護士に相談して、当該口コミが権利侵害にあたるのか、法律に抵触しているかどうかを判断してもらいましょう。

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