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法律記事MONOLITH LAW MAGAZINE

風評被害対策

Amazonの悪意あるレビューを削除するには

風評被害対策

Amazonの悪意あるレビューを削除するには

Amazonとは、本や家電など、さまざまな商品を買うことができるインターネット通販サイトです。Amazonでは、商品のレビューを投稿したり、確認したりすることができます。それらのレビューの中には、例えば「こんな本に金出して損した。作者はアホ。」「不良品だったのに、返品や交換をしてもらえなかった。」といったネガティブなレビューが投稿されてしまう可能性もあります。Googleなどの検索エンジンやAmazonで商品の購入を検討しているユーザーが、悪意あるレビューを見てしまうかもしれません。Amazonに悪意あるレビューが投稿されている場合、そのようなレビューの削除を依頼することはできるのでしょうか。また、弁護士へ相談した方が良いのはどのようなケースでしょうか。

Amazonとは

Amazonは幅広いジャンルの商品を取り扱っている為、利用者も多いショッピングサイトです。

Amazonでは、本、家電や食料品など幅広いジャンルの商品を買うことができます。商品のレビューを書き込むことができる機能もあるため、ユーザーはレビューを参考にして商品を購入することができます。そのため、Amazonに悪意あるネガティブなレビューが書き込まれている場合、GoogleやYahooなどの検索エンジンやAmazonで商品を探しているユーザーが、それらのレビューを見てその商品の購入をやめてしまうおそれがあります。

Amazonに投稿される悪意あるレビューとは

Amazonで本などの商品を検索すると、その商品の写真、説明やレビューを閲覧することができます。それらのレビューの中には、悪意があると思われるようなネガティブなレビューもあります。
Amazonの商品に投稿されるネガティブなレビューには、どのようなものが考えられるでしょうか。以下に、悪意があると思われるようなネガティブなレビューを例示します。

作者の人格を否定するようなレビュー

本について、「こんな本に金出して損した。作者はアホ。」というレビューが書き込まれているケースです。本についての感想は人それぞれですが、作者の人格を否定するようなレビューであるといえるでしょう。このようなネガティブなレビューが投稿されたことにより、ユーザーがその本を買う気をなくし、売り上げが減少するといったデメリットが発生するおそれがあります。

顧客対応やカスタマーサポートに関するネガティブなレビュー

家電などの商品について、「不良品だったのに、返品や交換をしてもらえなかった。」というレビューが投稿されている場合です。実際に不良品で対応しなかったとすれば、このようなレビューを書き込まれても仕方ないかもしれませんが、ユーザーが誤った使用法で商品を使用しており、不良品だと誤認している可能性もあります。こういったケースで、商品が不良品であることを前提に、なされるべき顧客対応が行われなかったというレビューを投稿されてしまうと、その商品の購入者数が減るなどの悪影響が生じるおそれがあります。

その他、根も葉もない誹謗中傷レビューや風評被害レビューなど

Amazonのレビューには、商品についてのレビューの範囲を超えて、特定の作者や商品に対する誹謗中傷や風評被害をもたらすような悪質なレビューが投稿される場合もありえます。こうしたレビューは、5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)などの匿名掲示板の誹謗中傷書き込みや風評被害書き込みと同じように削除されるべきであると考えられます。5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)の書き込みの削除依頼の方法については、下記記事にて詳細に解説しています。

[blogcard url=”https://monolith-law.jp/reputation/deletionrequest-for-2chand5ch”]

コミュニティガイドライン違反で削除請求する方法


Amazonに投稿された悪意あるレビューは、Amazonに削除を依頼することができるのでしょうか。Amazonのコミュニティガイドライン違反にあたるようなレビューを見つけた場合、レビューの下の「違反を報告」をクリックして報告することができます。


「違反を報告」をクリックすると、以下の画面が現れて、レポートボタンを押せばAmazonへ報告することができます。


Amazonコミュニティガイドラインによれば、もし「違反を報告」リンクが無い場合は、違反していると思われる投稿が記載されている場所の説明と違反の理由を明記し、community-help@amazon.co.jpへ連絡するようにとのことです。また、同ガイドラインによると、誹謗、中傷、いやがらせ、脅迫、扇動、卑猥、わいせつ、またはみだらな内容投稿は禁止されており、ガイドラインに違反した場合、投稿の削除などの対応をすることがあるとのことです。

上記の例の「こんな本に金出して損した。作者はアホ。」というレビューは、コミュニティガイドラインの「誹謗、中傷、いやがらせ、脅迫、扇動、卑猥、わいせつ、またはみだらな内容投稿」にあたるものとして、違反報告できるものと考えられます。

違法を理由として削除請求する場合の例

Amazonに投稿されたネガティブなレビューのうち、名誉毀損(名誉権の侵害)にあたると思われるレビューについては、該当するかどうかを検討する必要があるでしょう。名誉毀損の成立要件は、以下の三つです。

  • 公然と
  • 事実を摘示し
  • 人の名誉を毀損する

上記の例のように、「不良品だったのに、返品や交換をしてもらえなかった。」というレビューが投稿されているケースであれば、

  • 「不良品だったのに、返品や交換をしてもらえなかった。」という記載は、具体的な意味内容であり、
  • 不良品を届けたにもかかわらず、返品や交換といった対応をしない行為は法律上一定の規制を受けるものであり、そうした行為を行っていると思われることは当該メーカーにとって不利益であるところ
  • 当該メーカーは不良品についての返品や交換といった対応を行っている

という主張をしていくことになります。ただし、名誉毀損の三つの要件を満たしていても、以下の条件を満たしている場合は、名誉毀損は成立しません。

  • 公共性がある
  • 公益性がある
  • 真実である又は真実相当性が認められる

上記の例だけでなく、他の誹謗中傷レビューや風評被害レビューも同じように、名誉毀損に該当するかどうかについて検討する必要があります。ただし、法的な主張や議論に基づく削除交渉は、弁護士へ依頼せずに単独で行うのは難易度が高いかもしれません。豊富なノウハウを持つ弁護士へ相談すれば、円滑に削除できるケースが多いです。名誉毀損の成立要件については、下記記事にて詳細に解説しています。

[blogcard url=”https://monolith-law.jp/reputation/defamation”]

仮処分による削除


Amazonへレビューの違反報告をしても、レビューが削除されなかった場合は、どうしたらよいのでしょうか。その場合は、裁判所を通じてレビューの削除を請求することが可能です。Amazonのレビューは、訴訟手続によらなくても、仮処分という手続によって削除することができます。訴訟は、円滑に進んだとしても3-12ヶ月程度はかかるケースが多く、長引くと1年以上かかってしまうこともあります。一方、仮処分は、風評被害案件を多数手がける弁護士へ依頼すれば、依頼から削除まで2-3ヶ月ほどで済むことが多いです。
仮処分の流れは、以下の通りです。

  • 仮処分の申立て
  • 審尋
  • 担保金の納付
  • 仮処分命令の発令
  • 執行

仮処分の場合、法的な主張に加えて、その主張の立証のために証拠を提出しなくてはなりません。例えば、上記の例のように、「不良品だったのに、返品や交換をしてもらえなかった。」というレビューが掲載された場合であれば、

  • 当該商品の説明書
  • 当該商品の使用状況を確認できる書面
  • 不良品の返品・交換対応に関するマニュアル

などを証拠として提出し、「当該商品は不良品ではなく、誤った使用法により故障したものと思われる。不良品については、返品や交換といった対応を適切に行っている。」という主張を行っていきます。ただし、こういった主張やその立証は、弁護士へ依頼しないでご自分だけで行うのは難しいでしょう。削除仮処分については、下記記事にて詳細に解説しています。

[blogcard url=”https://monolith-law.jp/reputation/provisional-disposition

仮処分による投稿者の特定

悪質な誹謗中傷レビューや風評被害をもたらすようなレビューが、長期間にわたり多く投稿されている場合、弁護士に依頼して発信者情報開示請求という手続を行うことができます。発信者情報開示請求とは、プロバイダ責任制限法第4条1項に基づく手続です。この手続により、誹謗中傷レビューや風評被害をもたらすと思われるレビューを投稿している人のIPアドレス、氏名、住所などの情報を開示請求することができます。Amazonには、特定の本の作者やメーカーなどに恨みを持つ人物が、根拠のないデマや誹謗中傷レビューを投稿している可能性があります。その際、投稿者のIPアドレスや氏名などの情報がわかれば、投稿者を特定できることがあります。発信者特定の手続は以下の通りです。

  1. コンテンツ・サービス・プロバイダへ情報開示請求
  2. 発信者情報開示の仮処分申請
  3. 経由プロバイダを特定
  4. 経由プロバイダへ発信者情報消去禁止の仮処分申請
  5. 発信者情報開示請求の訴訟
  6. 裁判所の判決に基づき、発信者を特定

上記の手続を経て、投稿者を特定できた場合は、投稿者の特定にかかった弁護士費用や慰謝料を投稿者に対して損害賠償請求することが可能になります。発信者情報開示請求については、下記記事にて詳細に解説しています。

[blogcard url=”https://monolith-law.jp/reputation/disclosure-of-the-senders-information”]

まとめ

Amazonは、本だけではなく、家電やファッション製品など幅広いジャンルの商品を購入することができる通販サイトです。Amazonには、商品のレビューを投稿することができる機能もあるため、ユーザーはそれらのレビューを参考にして商品を検討することができますが、誤解や悪意に基づく誹謗中傷レビューや風評被害レビューが投稿されてしまうケースもあります。

Amazonのコミュニティガイドライン違反であると思われるレビューについては、違反報告をすることができます。しかし、違反報告をしてもレビューが削除されない場合もあるかもしれません。その場合には、裁判所を通じて削除請求や投稿者特定手続をした方がよいと思われるケースもあります。名誉毀損などの法的な主張は、弁護士へ依頼せずにご自分だけで行うのは難しいでしょう。誹謗中傷レビューや風評被害レビューにお悩みの場合は、豊富なノウハウと経験を持つ弁護士に早めに相談することが大切です。

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