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法律記事MONOLITH LAW MAGAZINE

風評被害対策

Clubhouse(クラブハウス)での誹謗中傷、加害者特定と証拠の方法とは?

風評被害対策

Clubhouse(クラブハウス)での誹謗中傷、加害者特定と証拠の方法とは?

Clubhouseは、完全招待制の音声SNSアプリです。コロナウィルスの感染拡大に伴ってし、直接会って雑談することが難しい中、家にいながら会話が楽しめるアプリとあって、ユーザーが急増しています。

日本では、2021年初めから急速に広がり、スポーツ選手や芸能人などの有名人も続々と参加しています。

ユーザーは、ルームを開設したり、他の人が開設したルームに参加したりして会話を楽しめます。Clubhouseのアカウントは、twitter(ツイッター)のアカウントと連携させることもできます。

利用規約により、録音やメモが禁止されているため“その場限り”の会話が展開していく点がClubhouseの魅力の一つです

ですが、その性質上、誹謗中傷にあたる“きわどい”発言が出てくるリスクもあります

本記事では、Clubhouseで誹謗中傷された場合に、どのように証拠を保存すればよいのか、また、名誉毀損に基づく損害賠償請求は可能なのかについて解説します

Clubhouseで誹謗中傷された場合、証拠はどのように保存すればよいのか

Clubhouseで誹謗中傷されるなどして権利を侵害された場合、裁判を起こすためには証拠を残す必要があります。

しかし上述の通り、Clubhouseの利用規約では録音やメモをとることが禁止されています。とはいえ、権利の侵害行為がある場合には、その対抗策として録音やメモを取ることは認められると考えてよいでしょう。

ただ、証拠が録音だけの場合、どのアカウントによる発言かがわかりません

録画をした上で、誹謗中傷を行っているアカウントをタップしてIDも映しておくようにしましょう

証拠を保存すれば、損害賠償請求は可能なのか

録画をして証拠を残したら、次に、誹謗中傷した人を特定する必要があります。

加害者の特定が簡単な場合

Clubhouseは、実名登録が必須となっていることから、加害者が実名で登録していれば問題なく特定できます

また、声や招待者から特定できる場合もあるでしょう。ただ、加害者は、実名で登録していない可能性もあります。

加害者の特定が複雑な場合

加害者が実名登録していなかった場合は、まずClubhouseの運営会社(Alpha Exploration Co.)へ発信者情報開示を依頼することになります。

しかし、個人情報保護の観点から、裁判所の令状や命令なしに開示に応じることはあまりないでしょう。

その場合、裁判手続により発信者情報開示請求を行い、誹謗中傷した人を特定することができます

Clubhouseが発信ログ(記録)を保存しているかどうかはわかりません。発信ログがない場合は、Clubhouseに登録した際の電話番号の開示を請求することになります

Clubhouseの運営会社は、アメリカにあります。海外にある会社であっても、「日本において事業を行う者」と認められれば日本に国際裁判管轄があるものとされ、日本の裁判所で判断することができます。

ただ、現時点では、ClubhouseのWebサイトや利用規約は全て英文であり、日本語表記がないため、「日本において事業を行う者」と認められない可能性が高いです。そうなると、たとえ裁判を起こしたとしても、日本の裁判所で判断することができないため、発信者情報の開示が認められる可能性は低いといえるでしょう。この場合は、アメリカの証拠開示制度(ディスカバリー)を利用して、そのアカウントの登録者情報の証拠開示を受けることになります。

Clubhouseで誹謗中傷された場合には、証拠を保存したうえで、そのアカウントが誰なのか特定できれば、損害賠償請求が可能です。その発言が名誉棄損にあたると認められれば、損害賠償金を受け取ることができる可能性があります

ただ、アカウントが実名で登録されていない場合や声で特定することができない場合などは、特定するためのハードルは高いと言えるでしょう

Facebook(フェイスブック)の投稿者を特定する方法と弁護士費用の相場については、以下で詳細に解説しています。

まとめ

Clubhouseは、日本で普及し始めたばかりのサービスであり、誹謗中傷などの問題が起きた際にどのような対応策をとれるのか未知数の部分も多くあります。

そのため、Clubhouseにおける誹謗中傷にお困りの場合は、早めにインターネット上の誹謗中傷対策に精通する弁護士へ相談した方がよいでしょう

弁護士 河瀬 季

モノリス法律事務所 代表弁護士。元ITエンジニア。IT企業経営の経験を経て、東証プライム上場企業からシードステージのベンチャーまで、100社以上の顧問弁護士、監査役等を務め、IT・ベンチャー・インターネット・YouTube法務などを中心に手がける。

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