Twitterのツイートで成立する犯罪・罪とは

Twitterのツイートで成立する犯罪・罪とは

SNSとTwitter

SNS(Social Networking Service­ =ソーシャル・ネットワーキング・サービス)とは、インターネットを使って人々と交流できるサービスの総称であり、友人や知人どうしのつながりから、コミュニティを広げていくことが可能です。

SNSを提供しているサイトでは、日常の感想や思いをつぶやいたり、写真をアップしたり、自分の日記を書き込んだり、友人の日記にコメントしたり、興味あるジャンルのコミュニティに参加して楽しんだりできます。

SNSの代表的な存在であるTwitterは、気軽につぶやくことができる世界でも利用者の多いSNSで、一般人から芸能人、有名人、省庁や大統領までいろいろなアカウントが存在し、リプライを送ったり、DMを送って個人的にやり取りすることが可能です。つぶやける文字数は日本語では140字以内と制限されていますが、それが制約というよりむしろ気軽さとなって、爆発的に普及しました。 「ピコ太郎」が全世界的成功を収めたのは、8800万人を超すフォロワーを擁するジャスティン・ビーバーが自身のTwitterで「My favorite video on the internet」と紹介したためです。

SNSの利用者数

SNSは利用者数が多く、拡散性が強いメディアです。

若年層が離れつつあり、中高年がメインになりつつあると言われるFacebookは世界約22億7000万人、国内約2800万人が利用しています。

20代女性がメインとなっているInstagramは世界約10億人、国内約2900万人が利用しています。「インスタ映え」は、2017年のユーキャン新語・流行語大賞を受賞しました。

無料で通話やチャットができるLINEは幅広い年代に利用されており、世界では約2億300万人ですが、国内では約7800万人が利用しています。

Twitterは世界約3億2600万人、国内では約4500万人が利用しています。

Twitterの特徴

TwitterはSNSの中でもとりわけ誹謗中傷が起こりやすく、拡散しやすいメディアと言えます。投稿が簡単で手軽であり、クリック1つでリツィートできて、短時間で拡散できるからです。

誹謗中傷やヘイト発言などを長文で書くのには時間も体力も必要ですし、具体的な根拠がない場合が多いために、長文になるとすぐに論理が破綻し、矛盾が明らかになってしまいます。しかし140字以内なら構想力も文章力も不要であり、「捨て台詞」をそのまま投げつけることができます。論理破綻や矛盾はバレないですみます。同時に「捨て台詞」ですから、ひとこと言っただけでは物足りず、繰り返さずにいられません。執拗な攻撃や粘着投稿と、140字以内というTwitterの制限は、親和性が高くなるのです。

しかも「匿名」です。実生活では他人には到底面と向かっては言えないような毒々しい言葉も、「匿名」だと思っているので、いくらでも言えます。実生活であるなら、ちょっとした悪口を言ったら、その後で一目散に逃げないと何をされるかわからないことが多くあります。しかし、Twitterでは、いつまでもその場にとどまって、いくらでも罵詈雑言を浴びせ続け、誹謗中傷を繰り返し、ヘイト発言をし、他者を容赦なく傷つけることができます。実生活では子供しかしないような、できないようなしつこい虐めを、Twitterであれば、大の大人でも老人でも女性でも、しかもひとりで、いつでもできて、欲求不満や不安を解消できます。

TwitterがSNSの中でもとりわけ誹謗中傷が起こりやすいメディアとなったのはこうした理由があるからであり、同じ理由により、不用意な発言や行動と結びついてしまうので、Twitterでの投稿は罪に問われることが多くなります。

これは、「バカッター」だけの問題ではありません。

Twitterであなたやあなたの会社に誹謗中傷を行う人、Twitterで軽率な発言や罵倒を執拗に繰り返す人は、どのような罪に問われる可能性があるでしょうか。

ツィートはどのような罪に問われる可能性があるか

アイドルに殺人をほのめかし、脅迫容疑で逮捕

2014年2月、アイドルグループ「アリス十番」の立花あんなさん(21)に殺害をほのめかす文章を送り付けたとして、脅迫の疑いで会社員(33)が逮捕されました。 公演で赤い衣装を着ている立花さんを「人参」と呼び「特注包丁でザクザク切り刻んであげるよ」「あふれ出た赤い汁も全部飲み干してやる」などの文章をTwitterに投稿したり、立花さんの写真に日本刀のようなものを突き刺した写真を自身のブログに掲載するなどの行為をほぼ毎日、多いときには1日約10回行い、やがて日時指定の殺害予告を始めていました。

アグネス・チャンさんを脅迫し、書類送検

2015年12月、歌手であるアグネス・チャンさん(60)の公式Twitterに「ナイフでメッタ刺しにして殺しますよ」などとアグネスさんの殺害を予告する投稿をし、「児童ポルノ認めないと君のアグネス御殿は血まみれになりますよ。今すぐ認めてくださいね」などと書き込んだとして、中3男子が脅迫罪の疑いで書類送検されました。

女子高生に付きまとい、ストーカー規制法違反で逮捕

2017年1月、女子高生に付きまとい、監視しているというツイートを繰り返し、「〇〇ちゃんのスカートの中は神秘的で毎晩お世話になってます。神風に感謝?」というツイートをするなどストーカー行為をした疑いで、大学病院医師(34)が逮捕されました。

殺人予告した中学生を威力業務妨害罪で補導

2016年11月4~6日の間に「今から福岡に向かう。子どもたち、トラックに十分注意するように。殺人ゲームの始まりだ」「7日の下校時間を狙います」とTwitterに殺人予告した中学生(14)が同年11月12日、威力業務妨害罪で補導されました。

水樹奈々さんに「殺す」と投稿し、威力業務妨害罪で逮捕

2017年2月、Twitterに声優の水樹奈々さんを「殺す」と投稿した男性(23)が、威力業務妨害罪で逮捕されました。「水樹さんに『会いたい』とメールしたが返信がなく、腹が立ってやった」と、犯行を認めました。

女児のわいせつ画像をツイートし、児童買春・児童ポルノ法違反などの容疑で書類送検

2014年11月、女児のわいせつ画像をツイートしたとして、男性(52)が書類送検されましたが、同じ画像をリツイートしたとして、男子中学生も同法違反の非行内容で、児童相談所に通告されました。「Twitterで有名になりたかった」「フォロワーを増やしたかった」とのことです。

自分の裸をTwitterに投稿した女子中高生らを書類送検

2016年3月、自分の下半身などのわいせつ画像や動画をTwitterに投稿、不特定多数が閲覧できるようにしたとして、14~17歳の中学高校の女子生徒4人とアルバイト少年が、児童買春・児童ポルノ禁止法違反(公然陳列)で書類送検されました。「画像を投稿すると、閲覧者が増えてうれしかった」とのことです。

問われる可能性がある罪と罰則のまとめ

脅迫罪

刑法第222条に定められている犯罪で、文字通り、相手を脅迫し畏怖させることにより成立する犯罪のことです。なお、金品を略取する目的で行う場合は恐喝罪、強盗罪が成立するため、脅迫罪とはなりません。

刑法第222条  
1 生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
2 親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者も、前項と同様とする。

業務妨害罪・威力業務妨害罪

刑法第233条には、信用毀損罪及び偽計業務妨害罪が定められており、第234条には、威力業務妨害罪が定められています。

刑法第233条
虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
 
刑法第234条
威力を用いて人の業務を妨害した者も、前条の例による。

ストーカー行為等の規制等に関する法律(通称・ストーカー規制法)

ストーカー規制法は、「ストーカー行為を処罰するなどストーカー行為について必要な規制を行うとともに、その相手方に対する援助の措置等を定めることにより、個人の身体、自由及び名誉に対する危害の発生を防止し、あわせて国民の生活の安全と平穏に資することを目的として」、2000年11月24日に施行されました。

この法律による規制の対象となるのは「つきまとい等」「ストーカー行為」の二つですが、 特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、その特定の者又はその家族等に対して行う以下のアからクを「つきまとい等」と規定し、規制しています。

ア:つきまとい・待ち伏せ・押し掛け・うろつき等
イ:監視していると告げる行為
ウ:面会や交際の要求
エ:乱暴な言動
オ:無言電話、拒否後の連続した電話・ファクシミリ・電子メール・SNS等
カ:汚物等の送付
キ:名誉を傷つける
ク:性的しゅう恥心の侵害

なお、「禁止命令に違反して『ストーカー行為』をした者は、2年以下の懲役または200万円以下の罰金に処する」とあります。

児童買春・児童ポルノ禁止法

1994年に批准した国際条約「児童の権利に関する条約」の34条では、18歳未満の児童が売春などあらゆる形態の性的搾取から保護されるよう定められています。

これを受けて、1999年に「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」(児童買春・児童ポルノ禁止法)が成立・施行されました。

同法第二条 
この法律において「児童」とは、十八歳に満たない者をいう。
2 この法律において「児童買春」とは、次の各号に掲げる者に対し、対償を供与し、又はその供与の約束をして、当該児童に対し、性交等(性交若しくは性交類似行為をし、又は自己の性的好奇心を満たす目的で、児童の性器等(性器、肛門又は乳首をいう。以下同じ。)を触り、若しくは児童に自己の性器等を触らせることをいう。以下同じ。)をすることをいう。
一 児童
二 児童に対する性交等の周旋をした者
三 児童の保護者(親権を行う者、未成年後見人その他の者で、児童を現に監護するものをいう。以下同じ。)又は児童をその支配下に置いている者

同法の第四条には、「児童買春をした者は5年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処する」とあります。

なお、児童ポルノは持っているだけで、逮捕される可能性があります。

信用毀損罪・名誉棄損罪

もちろん、当法律事務所のようなインターネット問題に詳しい弁護士にご相談くだされば、

信用毀損罪や名誉毀損罪に問い、損害賠償を請求することが可能です。

モノリス法律事務所

モノリス法律事務所は、NHKドラマ「デジタル・タトゥー」の原案を務める代表弁護士の下、企業・個人の風評被害対策を多数手がけております。

Phone: 03-6262-3245 (平日10時-17時)
Email: kawase@monolith-law.jp

モノリス法律事務所

モノリス法律事務所

モノリス法律事務所は、IT・インターネット・ビジネスに強みを持つ、東京・大手町の法律事務所です。

シェアする